アリスが、ルピナスさんになるまでの一生の出来事を、清楚な絵と淡々と語ってくれる絵本です。そして、ルピナスさんは私の大おばさん。
大おばさんのアリスは、彼女のおじいさんから世界の話を聞いたり、絵を描く手伝いをしたりして育ちました。大きくなったら世界中を旅行して、海辺の小さな家に住むことをおじいさんに約束したアリスは、おじいさんと「世界の中を美しくすること」と第3の約束をしました。
大きくなってミス・ランフィアスとなったアリスは、おじいさんと約束したことを順番に実現していきます。おじいさんの影響なのでしょうか。いろいろな経験にはとても夢があって、あこがれを感じます。
老いてきたランフィアスは、おじいさんから言われた第3のことを思い出します。彼女が行ったことは、ルピナスの花で「世界」を美しくすることでした。大おばさんランフィアスは私にも「世界を美しくすること」を伝えてくれました。
ラストページの「なにをすればいいか、いまはまだわかりませんが、きっといつか、わかる日がくるでしょう。」は素晴らしいメッセージです。
子どもたちがどんな一生を送るのかは子どもたちに任せるとして、自分も、内容はどうであれ「世界の中を美しくすることを」子どもたちに願いたいと思いました。