何なのでしょう、この緊迫感。
ほのぼのした絵のようでありながら、暗い水の色と水の泡が緊迫感を演出しています。
魚の目の表情も豊かなこと!
そしてなんといっても、長谷川さんの訳がとても秀逸です。
人の帽子を盗んで、ぶつぶつ言い訳しながら逃げようとする魚ですが、
カニには簡単に裏切られ、逃げ切ったと思ったら大きな魚が後ろに・・・
子供は意味がわかったのかわからなかったのか微妙な反応でしたが、
「悪いことしたら逃げられないんだよ〜。つかまっちゃうよ〜」と脅しておきました(笑)
妙に印象に残る絵本なので、心の隅にでも犯罪への抑止としてイメージが残っているといいなと思います。