これは歌舞伎の芝居「東海道四谷怪談」を基にストーリーを短くまとめて紹介してくれている本格歌舞伎絵巻といった感じの作品でした。
内容は原作に結構忠実なので、子どもができたとか、不倫とか、女房を平気で殺そうとする、本当におぞましい人間像(主人公の男)が描かれています。
もう、読んでいて女房のお岩が可哀想で可哀想で……。
絵は絵巻風で、歌舞伎っぽさも醸し出されているので、見ごたえがあります。
はっきりしていて遠目も利きそうですが、全体白抜きの文字で文章が書かれているので、読み手にはとても読みにくいです。
高学年以上なら、聞けるかな?という感じです。出来れば時間を取っていただけるなら、こういう話は中学生や高校生にしてみたいです。