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どうぶつのわかっていること・わかっていないこと

どうぶつのわかっていること・わかっていないこと(小学館集英社プロダクション)

『世界一受けたい授業』で紹介!京大の動物博士監修の「答えのない問いに向き合う力」を育てる新感覚の絵本

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まほうのさんぽみち

まほうのさんぽみち(評論社)

絵本が大好きな女の子とパパの、幸せであたたかいお話。

絵本ナビホーム  >  スペシャルコンテンツ  >  インタビュー  >  謎解きさがし絵本『タヌタヌ探偵〜水玉シーツ事件〜』アートユニット”uwabami” ムトウアキヒトさん&はらだかおるさんインタビュー

ライブキャラストレーションの楽しさを絵本でも実現! 参加型絵本の作りかた

───uwabamiさんの絵は、登場人物が多く密度が高いですよね。絵を仕上げるのは、かなり時間がかかると思いますが、1枚の絵を仕上げるのに、どのぐらいかかりますか?

ムトウ:最初に僕が、ラフを描いていきます。まずは大きな構成として建物の位置を決めて、次に配置をしていくのが人物。また、ラフの時点で探し絵がちゃんと探せるかも検討して、OKとなったら本番の紙に線画を描いていきます。本番の線画は、早くて1枚、4日ぐらいで描き上がります。


ムトウさんが描いた線画のラフ。

はらだ:本番の紙に線を描き終わったら、それを水張り(※注)してパネルを作ります。同時に4枚くらいのパネルを、平行して制作していきました。2人でパネルを交換しながら描いていたので、1枚でどの位時間がかかっているのかは、私たちも正確にはわからないです(笑)。

※水彩画を描くときに、紙に歪みが生じないように、いったん水に塗らした紙をパネルに貼り付けること。


お二人に原画パネルを持っていただきました。けっこう大きなパネルです。

───はらださんは着彩される際に、色の置き方はどんな風に決めていくのですか?

はらだ:ざっと色をのせた「色ラフ」みたいなものを作って、色の印象を決めていきます。ページをめくったときに、「あれ、さっき見たぞ」とならないように、だぶっていないかをチェックします。
本番の線画ができあがったら明暗の設定をして、そこから本番の着彩に入ります。


ムトウさんが描いたラフとは別に、はらださんが配色確認用に描いた色ラフ。


本描きの紙の余白には、試し塗りがいっぱい!

───制作中に一番苦労したことはなんですか?

ムトウ:まずは、事件の流れを作るところでしたね。まるで、ミステリー小説を書いている気分でした。事件ができあがったら絵にしていって、最終的にきちんと解けるように文章を直しました。

はらだ:謎解きで全部ストーリーがつながっているので、ちゃんと検証しないと実現できない事件になってしまうんですよね。ですから、読者からは見えない部分でのつじつま合わせは、すごく細かく設定しました。ちょっとした言葉の選びかたで印象が変わってしまうし、裏でいろんな設定があったとしても、ページで書ける文字は限られているので、どの言葉を使えばきちんとこちらの意図が伝わるのかという言葉選びに時間がかかりましたし、大変だったなと思います。

田中:編集者は読者の代表ですので、読者が「あれ?」と思うことがないように、いっしょに謎解きの検証をさせていただけたことが、とても印象深かったです。

───カバーイラストは、2点のイラスト案を発表して、ファン投票で決定したそうですね。

田中:私がご提案したカバーイラスト案は、映画のダイジェスト風に、登場した場所やキャラクターが全部詰まったものです。uwabamiさんからは、伝説風の案をいただいて、その2点のどちらがよいかでアンケートをとりました。
かなり票が割れたのですが、映画のダイジェスト風のイラストがやや多かったので表紙に、伝説風のイラストもすてきでしたので裏表紙に使って、両A面な感じにしました。さらにカバーには、おもしろい特殊加工も施してありますので、ぜひ手に取って手触りを楽しんでいただけるとうれしいです。


表紙のラフ画。一番右のラフは、サスペンス調を意識したムトウさんのオリジナル案。

───さらにもうひとつ、この絵本の中で参加型の企画を行ったそうですね。絵本には、実在する200名以上のエキストラが登場していると聞いて、びっくりしました。

はらだ:uwabamiと学研さんのHPでエキストラを募集したのですが、1日で予定数に達してしまいました。いっぱい応募してもらえて、うれしかったですね。

ムトウ:応募時に、趣味や好きなことなども書いてもらったので、それを絵に盛りこんでいます。ゴルフが好きな人にはゴルフショップで買い物をさせたり、乗り物が好きな人は乗り物に乗っていたりするので、自分探しのヒントにしてください。



赤ちゃん(のお母様)からの応募も! はらださんは「どうやって登場させたらいいのかな」と考え、妖精の赤ちゃんにしてみたそう。


編集の田中さんのご家族も登場。趣味の陶芸作品を持っているところ。

───細かいイラストを見ているだけでも、楽しめます。さらにエキストラに採用された方は、自分探しもできるんですね!

はらだ:エキストラの方がどこに描かれているかは、絵本の発売後に、HPでご紹介しています。

田中:どうしても見つからない場合は、編集部にお問い合わせくださいね。

───最後に、uwabamiさんの制作姿勢のこだわりとはなんですか?

ムトウ:僕は、自分が描きたいという気持ちと、自分たちが「おもしろい」と思って盛り上がれる作品を作るということを、大事にしています。

はらだ:自分たちがワクワクしていると、それが見る人にも伝わると思っています。そのワクワク連鎖が広まって、長く愛される作品になるよう、いつも楽しんで制作することを心がけています。

───ありがとうございました。


今後イベントで流行らせたいという、タヌタヌ探偵ポーズで記念撮影!

インタビュー・文:中村美奈子(絵本ナビ編集部)
写真:所靖子(絵本ナビ編集部)


絵本にサイン&似顔絵描き&ライブキャラストレーションイベント

4月7、8日 エスパル仙台本館1階スクエア(協力:くまざわ書店)
4月21日 紀伊國屋書店 玉川高島屋店
4月27、28日 アトレ恵比寿本館4階フォンティーヌ広場(協力:有隣堂)
4月29日 丸善 川崎ラゾーナ店

※詳細はuwabamiさんのHP・各種SNSにて発表します。(uwabamiで検索)
http:// uwabami.jp

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※期間内【2018年4月12日から2018年5月11日まで】にご回答いただいた絵本ナビメンバーの方全員に、 絵本ナビのショッピングでご利用いただける、絵本ナビポイント50ポイントをプレゼントいたします。
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