
戦後発表の長篇2篇と戦争を憂う詩2篇。戦争で父・夫 を亡くし、田舍に転居したこどもと母を暖かく描く長篇 「田舍の風はきんいろの風」。著者の童話作品の集大成 「お父さん」は、疎開せずに東京大空襲を生き抜いたこ どもと母のもとに、父親が復員する話。著者の戦後再出 発の第1作となった長篇。

林芙美子が終戦直後に書いた2つの童話が収録されています。
特に「お父さん」には、終戦で帰って来た父親を中心に、平和のありがたみと、戦争で失われたものへの思い、終戦直後の混乱が軽いタッチで描かれていて、ストレートに感じることができる秀作だと思います。
説明的であったり説教的ではないところに、共感しました。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
|