オモロテレビで働くオオカミのボルフは、動物村の情報番組を作るテレビマン。局に届くたくさんのお便りの中から、番組になりそうなところへ取材に出かけます。
ところが「天気占いの達人」という猫の長老もイマイチだし、「野菜で作るケーキが痩せると大好評」のケーキ屋さんもピンとこないボルフ……。気になる3つめの取材へ向かうと、どうやら“アルパカの首の毛が、朝起きたら何者かに刈られていた”という本物の事件のにおいです。犯人の正体をつかもうと、ボルフは張り込みますが……。
ユーモラスなやりとりと先が読めない展開にワクワク、ドキドキ。ボルフは「毛どろぼう」の現場を押さえられるのか。意外で、ほろっとする結末を、ぜひ味わってくださいね。巻末には事件にまつわる動物のミニ知識があります。読み終えて「へえー」「さっすが、ボルフ!」と親子で感心しちゃいました!
文を手がけたのは高畠じゅん子さん、絵は高畠純さん。よく似た名前ですが似ているのは偶然で、名コンビのおふたりはいくつも楽しい絵本を作っています。
ちなみに高畠じゅん子さんは中学時代に放送部、一方高畠純さんはテレビ局の大道具のアルバイト経験があるそう。見返しのテレビセットの絵には、そんな高畠さんたちのワクワクも詰まっているように感じます。
世の「お仕事」に興味が出てくる、年長さんから小学校低学年くらいのお子さんに読んであげたい絵本です。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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オモロテレビで情報番組を作っているテレビマンのボルフ。
毎日まちの動物たちからたくさん送られてくるお便りをもとに、さまざまな情報の中から放送できるものを探して、取材に出かけます。その取材先で珍事件が発生?!
毛泥棒って、一体犯人の目的はなんなのでしょう?
さあ、ボルフは無事、事件を解決して、まちの動物たちの平和を守りながら番組を盛り上げることができるのでしょうか!
巻末に、今回の事件にまつわる「ミドリグマ 」の毛の秘密に迫った、ちょっと「へ〜!」と言いたくなる科学的なボルフの取材もついていますよ!
ぜひ最後まで、読んでみてくださいね。
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