人類が1万2千年前に、狩猟・採集社会から大規模な農耕社会へ急速に変化することができたのはなぜか。この大きな問いに、人々を監視し罰する「ビッグ・ゴッド」の信仰の広がりが、社会の拡大に寄与したという説を提示することによって解答を試みる。宗教は、同じ信仰を持つ人同士の結束を強め、大規模な協力を可能にしたが、ときにはその機能が集団間の対立をも引き起こしたことが、心理学・文化進化論・宗教認知科学の知見から明かされる。
宗教学や心理学の代表的な学術雑誌が多数のレビューを寄せ、本書の説を検証する論文が『ネイチャー』誌に掲載されるなど、大きな注目を集めた書の待望の翻訳。
原書名:BIG GODS: How Religion Transformed Cooperation and Conflict
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