「画家になりたい」という少女の小さな波(思い)は,やがて大きな波(確信)になっていく。
バーバラ・クーニーの自伝的な絵本と思いこんでいたら,クーニーのお母さん(ハティー)をモデルにしたものでした。
ハティー一家はドイツからアメリカへわたってきて、材木商として成功し、大きなれんがづくりの家に暮らしはじめます。
その後のハティーの成長する様子と時代を経て変わっていく町の様子が,やさしい絵で丁寧に描かれています。
その中で,周囲に流されず,自分の意志を変えずに生きていくハティーが,とても爽やかに感じました。
息子に読んであげましたが,反応はイマイチでした。
もっとも,この絵本は,1人の女性の人生を彼女が生きた時代を含めて,書き残すために描かれたもので,もちろん,子供も楽しめますが,大人向けの絵本だと思いました。