最近、ビネッテ・シュレーダーの作品をよく見ています。
この本も、彼女が絵を描いているからという理由で借りたのですが、内容もとても詳しく書いてあり、大当たりでした。
娘の父である商人が、大金持ちから一文無しになってしまうところや、旅の帰りに、娘へのお土産のバラを折ったことが野獣と知り合うきっかけになったことなど、とても詳しく書かれています。
また、二人の姉の心の動きや、最後に彼女達がたどる運命まできちんと描いてあります。
結構これがキーポイントになっていて、ただ娘と野獣の恋物語だけでなく、いろいろな伏線が織り成していて深みのある物語になっています。
かなり文章量も多く、挿絵がわずかしかないページもありますので、低学年に読むにはちょっと難しいかもしれません。
物語としてはとても面白いので、小学校4年生くらいからなら、時々絵を見せながら朗読するという形でも、十分対応できると思います。