にんげんがうまれるずっとずーっとまえのまえ そのまたずーっとまえにイグアナどんがはじめてきいた歌のお話です。
初めてタイトルを見たとき「だくちる?だくちるって何?」と思いました。
この絵本が気になったきっかけは長新太さんが絵を描かれているからでした。
息子が初めて自分で声に出して読みたがった絵本が長新太さんのごろごろにゃーんだったのです。
長新太さんの絵は独特ですね。
こちらの絵本でもやはり独特で、イグアナどんの顔が描かれておらず、体の色もころころ変わります。
でもその色の変化で朝昼晩の時間の変化だったり、寂しい嬉しいの気持ちの変化がなんとなく読み取れるのです。
不思議ですね。
不思議といえばやはり「だくちるだくちる」という歌です。
今では音のない世界は想像しづらいですが、想像するだけでとても孤独で寂しくなります。
そんな時にはじめて聞こえた歌はきっととても心強くて愛おしく感じたでしょう。
無駄な話がなく短くシンプルなお話なので、とても印象に残る素敵な絵本でした。