緻密な銅版画が魅力のアーサー・ガイサートさんの作品。
コブタの少女「わたし」が主人公。
おじいさんと一緒に博物館で模写をしていた「わたし」は異変に気付きます。
いくつかの絵が一部分切り取られ、模写とすりかわっている!
さあ、謎解き開始です。
現場に残された数々の痕跡から、アライグマが容疑者に浮上しますが、
「わたし」はさらに推理を働かせ、真犯人を割り出すのです。
それも、「わたし」は模写が得意だったからこそ。
模写における観察眼が決め手だったわけです。
博物館の休館日に模写の時間が設けられているって、素敵だと思いませんか?
海外では、こういうサービスをよく聞きます。
いい環境ですね。
そして、模写の威力がしっかり描かれていて、嬉しくなりました。
大切な技法ですからね。
緻密な銅版画での表現が実にマッチしています。
ラストでの、「わたし」の満足そうな表情が何ともいいです。
でもね、よおく見ると、真犯人が何かしていますよ!
オチまでついているとは、恐れ入りました。
ちなみに、最初のページでも・・・!
隅々までお楽しみください。