5歳の長男に読みました。
エジプトの古い物語だそうで、得てしてそういう話は大人には興味深く感じられても、子供が理解するのは難しいものですが、しかしこの絵本は意外とすんなり受け入れることができます。
ヘビかワニか犬に殺されるという運命を背負った王子の話です。「どうせ運命が決まっているならそれまで好きに生きたい」というあたり、今を生きる私たちも思わず頷いてしまう考え方です。でも、王子が旅先で自分の出生について嘘を言った理由や、足に怪我をした経緯など、最後までよくわからない展開もありました。
結局運命からは逃れられなかったけれども、愛し合う人のおかげで、新しい命を得ることができ、安心して読み終えることができました。遠い昔の人たちの世界観ですが、結構共感できました。息子も、ワニが近づいてくるあたりはハラハラして聞いていて、楽しめたのではないかと思いました。