実は私自身がピアノ調律師。
主人公の女の子と同じように、ピアノを弾くより中身に興味を持ったのは小学生の時でした。
文字も多く、小さいお子さんには難しいですが、ピアノを習っている小学生の中学年からなら、「いつも音が鳴っている黒い箱=ピアノ」の中身がこうなっているんだ…とか、ピアノには演奏する人以外に直す人もいるんだ…と興味を持ってもらえると思います。
調律の方法は日本で主流になっているものと異なりますが、ちゃんと注釈もあったり、最終頁には工具のイラストもあってびっくり!
大人にとっては、大人の期待と裏腹な方向に向いていく子供の興味を、認めて受け入れる事も必要なんだ…と思わせられます。
おじいさんが専任しているピアニストのおじさんのプレゼントが、女の子には何よりだったと思うし、この女の子はこの出来事を励みに、きっと調律師さんになるだろうと思いました。
大人としては、子どもをこんな形で励ましてあげられたらいいですね。
私自身の2歳の子供が、もうすこし大きくなったら読んであげるのを楽しみにしています。
職業紹介の本としても参考になりそうです。