今春、入園予定の幼稚園の絵本講座で読んで頂ました。講師の身内の方が、偕成社にお勤めで作者に手紙が、届いたくだりからのお話を聞くことができました。在園児のお母様ばかりで、知らない方ばかりの中でしたが、涙がこぼれてとまりませんでした。妹の止まってしまった時間を、死を恨む表現などひとつもありませんが、通り過ぎるセーラー服がなおいっそう感慨深く印象的でした。絵本に何を求めるかで、賛否はありますが、文面、挿絵に現実そのものズバリを求める方にも、また私のように想像力や自分なりの解釈を求める方にも子供たちにも、きっと共通の意見を聞くことができる作品であると思います。「妹をいじめた人たちはもう妹のことを忘れてしまったでしょうね」・・・たぶん一生忘れられないフレーズのひとつになりました。