海のおばけと、山のおばけが、子分のノコギリザメの件で、けんかする話。
長新太氏の絵本は、話の筋も面白いが、脇役や風景など、本筋とは関係ないところも突っ込みどころが満載だ。是非とも実際に絵本を手にとって、いちまいいちまいページをめくり、妙な世界を体験して欲しい。
ヤクザの抗争を思わせる展開から始まり、愛なのか何なのか意味不明の円満な問題解決?に向かい、最後はよくわからない展開になり、話自体が終わったのか続くのかもわからない妙なことになっている。
何度読み返しても面白い。この、何度も読み返したい気持ちにさせて、かつ、何度目でも面白く感じさせるという力のある絵本だ。
最後の場面が一番好きで、あれからどうなっちゃうのだろう?あの、キューって言っていた人たち(生き物)はどうなったのだろう?という想像力が刺激されて楽しい。
夜寝る前に見ると、面白い夢を見られそうだ。
大人も是非とも読んで、無邪気な気持ちを取り戻してみたらいかがでしょうか?