長野県飯田市の人形芝居のお手伝いをした作者が、
その体験を基に創作したおはなし。
おなじみのだるまちゃんが主人公ですが、少し変わったテイストの作品です。
りんごん村のりんごんちゃんよりお祭りに招待されただるまちゃん。
旅の途中で不思議なおばあさんと同行することになります。
手の冷たいおばあさんは少し気味悪かったのですが、
無事に別れた後、りんごん村の人形劇を見ただるまちゃんは、
おばあさんの正体を想像します。
人形劇も、黒子や操り人形による地元の伝説で、
地方の伝統が伝わってきます。
りんごん村のみんなやおばあさんの言葉は、飯田市の方言を再現してあるそうで、
音読すると、味わい深いです。
また、りんごん村の様々なりんごも楽しめます。
なかでも、だるまちゃんシリーズにちなんだりんごがあるのは、
かこさとしさんらしいですね。
とにかく、りんごづくしの世界、じっくりと楽しんでほしいです。