むかしむかし、あるところに、貧乏な若者が住んでいました。
困った若者は、ある日、お宮に行って、神様にお祈りをしました。
「どうか、幸せになれますように。どうか、もう少し、楽な暮らしができますように。」
そして、帰り道にひろったのは、ふたつのしゃもじ。
この不思議なしゃもじで、若者の暮らしは変わっていくのですが、なんとそれは『おならのしゃもじ』
いやいや、参りました。面白すぎます。
声に出して読むと、笑いが止まりません。そして、また、絵を描いたのは田島征三さんときていますから、ますます表現が大きくなり、かなりのインパクトがあります。
ちょっといたずら心もありますが、庶民の、幸せを願う気持ちが、面白おかしく表現されていました。