「らしょうもんのおに」 なかなかよいと思う みんなの声

渡辺綱の鬼退治をモチーフにしたお話だと思いますが、鬼が悪者ではないストーリーに、馬場のぼるさんらしさを感じました。
力持ちでお掃除好きで、変装したりして、なかなか面白いキャラですが、大いびきは困りますね。
馬場さんの作品「きつねとごんろく」に出てくる鬼のごんろくも、お人好しだったことを思い出しました。
文章は長めでも、絵がたっぷりあるので、絵本から児童書に移行する頃のお子さんにおすすめです。

図書館の馬場のぼるさんのコーナーに並んでいたので、興味をもって借りてきました。

渡辺綱の武勇伝をもとにした「羅生門の鬼」のパロディ（？）なのでしょうか？（・・・では、腕を切り落としたつもりが実は筍だったというお侍さんは渡辺綱なのかしら）

さすが馬場さんの絵本。
鬼とはいえ、心やさしい鬼のお話です。
むしろ　人間の方が　鬼を騙して盗みの手伝いをさせようとする泥棒やら、捕まえて見世物にしようとする貴族やらで・・、よっぽど極悪です。

読み聞かせるにはちょっと長めのお話ですが、幼稚園児くらいからでも　理解できるお話だと思います。

せなけいこの「おばけかるた」の1枚に、「らしょうもんのおにはらんぼうだ」というのがあって、子供達も覚えているフレーズだったので、図書館で借りて読んでみました。
このお話はそれとは関係のない創作物でしたが、子供達が抱いている鬼のイメージとは違って、こわいどころか人のいい鬼だったので、すんなりお話しに入り込む事が出来たようでした。
表紙に「11匹のねこ」と思えるねこが1匹描かれていたのも、気に入ったようでした。