4歳の息子と読みました。
彼は新井さんの絵本はいつでもかなり好き。
はっきりした色使い、目、鼻、口がわかりやすく描かれている顔(とてもかわいらしい)、
無駄が省かれているシンプルなイラスト、
使われる擬音、ストーリーの展開など
小さな子ども心を鷲掴みにするもので、私はいつも感服してしまうのだけれど、
この絵本はかなりスゴく、
息子もとっても喜んで笑いながら読んでいました。
まずは、読者参加型の絵本だということ。
言葉で「●●しよう」という文字をつけるだけで、大した仕掛けもないのに
こんなにも子どもたちが楽しくなるものかと。
「ひらけ、ごま」と言ったり、冷蔵庫のものを探したり、絵本をふったり、息子は大笑い。自分が主体的に動くのは楽しいよう。
そして、子どもたちが絶対にやりたがるホットケーキを作るという主題。
擬音が満載で子どもたちの五感に訴え、
ホットケーキをひっくり返す場面を見開き数ページを割いて丁寧に描いたり、、
話の展開も、何もなにもかも、
子どもが興味をもつことをしっかり知り尽くした人でないとできないことだと思います。
イラストは…、おばけのプリンとした質感、はっきりした色使い。
そして、冷蔵庫や火やミキサーにまできちんと顔がついているんですよね。
それも息子は相当気に入ったようで、
「冷蔵庫には顔がついているから、自分から扉をあけてくれるんだよ」と私に力説してくれました。
なにもかも、子ども心を鷲掴みです。本当によくできた絵本です。
ホットケーキに顔がつけられて、アレレと思ったら、
やっぱりホットケーキは食べないのですね(笑)
頭で読むのではなく、
五感で感じて、一緒に親子でワーワー笑いながら楽しむことのできる絵本。
子どもが幼い時期限定の、
かけがいのないコミュニケーションを生み出してくれる
間違いのない絵本です。