おじさんの家にはおおきな木があります。
春には赤い花が咲き、夏には木陰を作ってくれて、秋は落ち葉でお芋を焼いて、冬は郵便屋さんの目印になる木。
でも、おじさんはそんな木がじゃまでした。
春には木にとまった小鳥の糞が落ちてくるし、夏は木陰のせいで洗濯物がぱりっと乾かないし、秋ははいてもはいても落ち葉が落ちてくるし、冬は木につもった雪が落ちてくる・・・。そんな木がじゃまだった。そして、とうとうおじさんは木をきってしまったの。それからおじさんは、春が来たことがわからなくなり、外でお茶を飲もうとしても木陰はなく、お芋があっても燃やす落ち葉がないし、雪がつもったときに郵便屋さんが目印にしていた木がなくなり困ってしまうし・・・。おじさんは悲しくなり泣きました。でもおじさんは見つけたの、新しい芽を。おじさんは一生懸命育てたので木はぐんぐんのびていきました。