リンドグレーンが手掛けた、クリスマス絵本です。
イエス・キリストの誕生の瞬間を、じっくり丁寧に、静かに語っています。
クリスマスの起源を描いたお話はたくさんありますが、このお話の特異なところは、ベツレヘムという地名も、ヨセフ、マリア、イエスという名前も出てこないことです。
それゆえ、仏教しか知らない私でも、このお話を、より身近に感じることができました。
イエス誕生の瞬間、空にまたたく、ひときわ大きく明るい星。
真っ白い雪原と、星を散りばめた冬の夜空。
この絵本で唯一、白い縁取りのない場面です。
圧巻です。
クリンティングの温かい挿絵に触れ、この方のほかの絵本も読んでみたくなりました。