馴染みの世界との別れは、小さな子供にとってとてもつらいこと。次へ向かうための儀式として、この絵本は役立ちそうな気がします。
一方で、今まで仲良くしてきたモノと、未練なく一気にお別れをしようというこの絵本のコンセプトは、ある意味、なかなか酷です。
うちの子供は、乳児時代に来ていた服をいまだに大事に取って置いてほしい、と言います。
着ていたことを覚えていなくても、です。
そこに、私の過去が存在している、ということに意味がある。
これら一連の事を考えると、お別れ儀式は本当に個人のパーソナリティの根幹にかかわる事案であると思う。
本人が心から手放して初めて、意味があるのだと。