最近私が気になっている小沢正です。きつねのぱん屋さんはねこのぱん屋さんの方がおいしいと思っています。ねこのぱん屋さんはきつねのぱん屋さんの方がおいしいと思って、お互いに病気になってしまいます。
「うさぎのぱんとこぶたのぱん」を先に読んでいまして、そちらは変身するぱんのお話でしたが、こちらはぱん屋さんのお話。
こっそり敵状視察するねこの姿に笑ってしまいます。双方にとっては、死活問題ということで病気になってしまう当たり、笑っていられない現実問題なのだろうなと思いました。
昔話も多く書いている小沢正ですが、結構ピリ辛な作品が多いことや、現実問題を児童書に持ち込んでしまう感覚が他の作家とは違っておもしろいと思います。
読んでいて、お互いに牽制し合うよりも、良い所を認め合うほうがいのだろうなと思いました。