この絵本のお勧め文を読んだ。新刊ではなかったのにとても惹かれる内容だったのですぐに図書館で検索をし、早速借りてきた。表紙の「いわし」絵もあまり見たことのない魚の正面顔が愛嬌良くこちらを見ている。日本海で生まれた僕、鰯。と自己紹介から始まり、漁によって港へ行き、食卓へ来て、体の一部になるというまさに食育のお話。きっとこの絵本が描かれたときは「食育」なんて叫ばなくても、自然の摂理やいただきますの精神が大人から親から子供達へ伝えられていた時代だったのかと思った。シンプルが何より、と感じた。6歳の息子も、いわしくんの「僕」と鰯を食べた「僕」が一緒に泳ぐシーンは、頭の中でピッタリしっくりしたようで大満足気な顔だった。きっと魚を食べるとき、肉を食べるとき、野菜を食べるとき”いただきます”に気合いが入りそうだ。もっと皆に知ってもらいたい1冊である。