勉強になったし、面白かったです。未だかつて、こんな面白いおばけ図鑑(解説書)は見たことがありませんでした。
原作者の瀬川昌男さんという方は、普段は科学的な読み物を多く手掛けていらっしゃるそうですが、後書きを読むとどうも、ご自宅に「出る」そうです。そして、そのおばけとは友人関係を築いているようです。
「おばけと友達」なんて、すごくないですか?
この作品を通じて感じたことは、「おばけや幽霊ともマナーを守っていれば、怖いものではない」ということ。
これは、おばけや幽霊だけでなく、普通の人間の社会でも、しごく大切なことなんですが、そこのところに気づかずに、大人になっていく子どもがたくさんいるので、この絵本を読んで、ぜひ、そういったマナーについても、改めて考えてほしいな、と思います。
この絵本はスズキコージさんが個性的な魅力でおばけ達を紹介してくれているので、登場するおばけけは1つも怖く感じません。
おばけが好きな子も、嫌いな子も楽しく読めると思うので、ぜひ読んでみてほしいなと、思います。
ちなみに活字が反転して白字になっていたり、おばけの1つ1つに小さな字で名前が付いていたり、ずっと、兄弟と案内役のおばけの会話方式で話が進んでいくので、大勢いるところでの読み語りには、あまりお勧めできません。