古代人間と動物の境い目はなかった、人間も動物の仲間だったのだと言われているように思いました。
そして、人間が動物界と境界線を持ったのは言葉だったと気づかされました。
魔法の言葉ではなく、言葉が魔法だったのです。
そして人間どうしが分かれていくのは、言葉が違うからなのでしょうか。
この絵本はそこまでは言ってはいません。
むしろ柚木沙弥郎さんは、動物を人間と近しい存在として描いています。
「平和の種が見つかる絵本55」という本で紹介されていたので手に取りました。
柚木沙弥郎さんが東京帝大で美術史を学んでおられる時に学徒動員になったこと、復員後美術の世界を歩んでこられたことが紹介されていました。
この絵本を、平和への祈りとして見つめたとき、そこに深い意味合いがあるように思えました。