ワニくんシリーズのみやざきさんが絵を担当されているとのことで手に取りました。
ワニ皮かばんに札束をいっぱい入れた強盗が1匹の小ワニに出くわす。「お母さんでしょ?」「じゃあお兄さん?」身内を失ったワニは尋ねる。「違うよ」ワニと強盗の駆け引きは続くのですが、やがてワニ取りがやってきて・・・。
両者の駆け引きは楽しめます。ただ強盗をワニが飲み込むという残酷なシーンも現れます。それはそれで構わないのですが飲み込むならあっさりと書かれていればすんなり読み通せるのですが、飲み込まれていくさままで刻々と描写されています。
人間の欲望でしかないワニ皮のかばん。これを得るがために密漁業者が後を絶たない。これに対する警告をうたった絵本のように思えました。