進化論で知られるチャールズ・ダーウィンの生い立ちを、絵で辿る伝記。
2003年原作、2005年日本語版刊行。
大英帝国で、1809年に生まれた人物が、どういう環境で育ち、どんな活動をしてきたかが、よくわかる絵本。
歴史や地理の知識がなくても、絵をみれば、どういう社会だったのか、どういう道具をつかったか、何があったのか…などが感覚的につかめる。
文章読解力があやしい大人にも、親切な絵本。
印章にのこったのは、ダーウィンの実家が太い(裕福)ことと、病弱だったこと。船でいろんな場所を探検していたのだから、体が強い人だと思い込んでいた。
また、いろいろと困難な道を歩んできた様子が、簡潔にまとめられており、絵の余白を眺めて、読者がいろんな想像をする余地がある。
航海の様子が、日記風にまとめられており、今の時代のSNSを見るようで、面白い。とはいえ、事故や事件、病気など命の危険に何度もさらされているので、スリルがある。
昔は何をするにも、今よりずっと大変で、命がけだった。こうやってたくさんの危険を乗り越えて、研究や発見が成されて、今の私たちの生活があると思うと、感無量。
ハードな人生を送ったダーウィンを褒め称えたい。