うちの娘は、年中さんから幼稚園に入りました。
かなり大きくなってからの入園だったので、「幼稚園」というものに、
いろんな夢や希望や理想像を抱いていたようで・・それが、入園して
みれば、自分が思い描いていたものとは全く違い、ショックを受けて
いたようです。
ひとりっこなため、まわりの大人はみんな自分に優しくして
くれていて、自分と同じくらいの子ども達がどんな風なのか、という
ことがわからなかった、というのも理想と現実の落差を感じる
原因となったのだろうなあとも思います。
お友達は乱暴だったり、いばっていたり、(大人だったらとうてい
言わないような)理不尽なことを言ったり。
みーんないつでも仲良く楽しく、なんてことはないのですよね。
小さい子どもだったらなおさらそれぞれの自我がばーんと
でちゃうもの。当たり前なことだけど。
この絵本を読んでいて、そんな入園当時の娘のうちひしがれたような
様子を思い出しました。娘の理想みたいだなあって思ったからです。
動物さん達、みんなとってもやさしいから。
ちょっとおおげさすぎるりすくんに対して「よかった!」とにっこり
笑うみんな。りすくんにゆきのたまをあててしまったきつねくんに
対して、「いーけないんだーいけないんだー」などと責めることも
せず、きつねくんがみつかってほっとしている様子のみんな。
きつねくんもどこかへきえていって、どうするのかなあ?逃げちゃった
のかなあ?と心配になったのですが、りすくんのゆきだるまを
作っていたなんて!
りすくんときつねくんもおたがいすぐにあやまります。
最後にみんなで作ったゆきだるまはほんわかかわいらしくて、
みんなの優しい気持ちまで表れているなあって思いました。
絵本の中の物語は理想かもしれないけれど、そうしてその理想を
抱いて幼稚園や保育園に通うとショックを受けることも多い
かもしれないけれど、でも、「こういうのっていいよね」
「こんな風にお友達となかよく遊びたいよね」という気持ちに
ちびっこみんながなったらいいなあって思います。