『ちいさいおうち』はおうちの歴史でしたが、それが地球の歴史ともなると簡単なことではありません。
しかし、この絵本はバートンならではの絵本だと思いました。
社会や物事の移り変わりをとても判り易く表現するのが得意な作家です。
視覚的に表現してくれるので、長いお話でも途中で飽きることがないのです。
また『いたずらきかんしゃちゅうちゅう』のようなお話も、スピード感とリズム感のある絵とお話に焦点をあてた描き方が魅力的。
この『せいめいのれきし』はバートンの持ち味で、地球ができるところから現代までを見事に描いています。
現代に近くなると、一年間の出来事、一日の中の変化と、バートンさんのこだわりが盛り込まれていました。
博物館の中を歩いているようにも思えましたが、館内を歩きまわるような感じではなく、劇場の観客席で見ているような構成。
歴史や、身近な季節、時間に興味を持たせるために最適な絵本です。