絵本や紙芝居を通して、佐々木禎子さんのことや原爆の子の像のことは知っていましたが、ここまでの詳細を初めて知りました。
前半は佐々木禎子さんのつらい闘病生活のことでした。自分の血液検査の経緯を克明に記録しながら、本来は知りえない情報を基に、原爆症と闘っていた禎子さんの気持ちを考えると居た堪れない気持ちになります。
でも、さらに心を打たれたのは、禎子さんの亡くなってから起こったことです。禎子さんの葬式に所から、他に同じように亡くなった子どもとの、親同士の絆が生まれます。
原爆の子の像を建設しようとの機運が高まります。
原爆の子の像の建設については、佐々木禎子さんの級友の力と簡単に考えていたのですが、全国の中学校校長の校長会がステップにあったこと、関与する人間がいて紆余曲折の産物であったことも知ることができて、気運のうねりに感動しました。
戦後80年にしてこの図書と出会いましたが、伝え続けなければいけない図書だと痛感します。