谷川俊太郎さん推薦! 黒い夜の森を捨て、旅に出る動物たち……移民の旅の現実を描くサイレント絵本
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絵本紹介
2022.02.16
みどころ
ペットショップの地下で、ガラスの中からじっとこちらを見つめるバーナバス。
ここは、秘密の新種生物を作る人工ペット研究所。
バーナバスはネズミとゾウのかけあわせで生まれたのです。
かわいく作られた生き物は、新しい人工ペットとして地上で売られます。
でも〈失敗作〉の印を押されたバーバスは……?
同じ棚に並ぶユニークな“できそこない”の仲間は20種以上。
作り直される運命から、みんなで自由になろうとします。
さあ、バーナバスたちは研究所から脱出できるのでしょうか。
世界10カ国以上の国で出版され、2020年カナダ総督賞・絵本賞、Amazon U.S.A 2020ベスト絵本に選出されるなど数々の賞を受賞。
現代の人気絵本作家、ファンブラザーズ(テリー、エリック、デヴィンの三兄弟)による冒険ファンタジーです。
透明感のある薄暗いブルー、やさしい色調が印象的。
全72ページの長編ですが、原田勝さんの訳はとても読みやすく、文も多く感じません。
バーナバスとその仲間たちの葛藤や友情をゆっくりと味わえます。
“(逃げるなんて)できっこない”かもしれなくても、やってみないとわからないし、〈失敗作〉なんてない!
個性豊かなキャラクターが力を合わせる姿が素敵です。
それぞれの特技や特徴も、絵から想像してみてくださいね。
ファンブラザーズの3人はカナダ・トロント在住の作家・画家。子どものころから物語やキャラクターをいっしょに考えていて、今作は兄弟3人で作った初めての絵本だそうです。
テリー、エリックのコンビの作品に『夜のあいだに』(原田勝 訳、ゴブリン書房)、『海とそらがであうばしょ』(増子久美 訳、化学同人)。
彼らが絵を担当した本に『くらやみのなかのゆめ』(さくまゆみこ 訳、小学館)などがあります。
これからもファンブラザーズからは、美しく、面白い絵本が生まれそう。目が離せません!
この書籍を作った人
テリー、エリック、デヴィンの三兄弟。カナダ・トロント在住の作家・画家。子どものころから物語やキャラクターをいっしょに考えていて、『バーナバスのだいだっそう』(学研)は兄弟3人で作った初めての絵本。テリーとエリックは、著書に『夜のあいだに』(原田勝 訳、ゴブリン書房)、『海とそらがであうばしょ』(増子久美 訳、化学同人)。絵を担当した本に『くらやみのなかのゆめ』(さくまゆみこ 訳、小学館)。
この書籍を作った人
1957年生まれ。東京外国語大学卒業。長編の翻訳に『弟の戦争』『ハーレムの闘う本屋』『ペーパーボーイ』『コピーボーイ』『ヒトラーと暮らした少年』『夢見る人』、絵本の翻訳に『夜のあいだに』『セント・ギルダの子』などがある。
人工ペットが作られる研究所の一室で、小さなガラス瓶に入れられている〈しっぱいさく〉たち。 この〈しっぱいさく〉を引き連れ、脱走するネズミ×ゾウのバーナバス。 とても重たいテーマですが、絵の可愛さやドキドキの脱走もあってか、3歳でも夢中になり、毎日「バーナバスよんで!」と持って来ます。 人工ペットの中でも、我が子は〈しっぱいさく〉のモシがお気に入り。私は〈しっぱいさく〉のピントが好きです。勿論、バーナバスもやっぱり可愛い!! 〈かんぺき〉な人工ペットに惹かれない親子だからか、「なぜ〈しっぱいさく〉なの?こんなにかわいいのに…。」と子どもも色々と考えていました。 この絵本を読んで、〈かんぺき〉って何だろう?〈しっぱい〉って何だろう?と考えるきっかけになりました。 子どもから大人まで楽しめる我が家の宝物の一冊です。
( うさぎのタンタンさん 30代 ママ 東京都 男の子3歳)
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