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絵本紹介
2022.05.20
出版社からの内容紹介
北守将軍ソンバーユーは、いま塞外の砂漠からやっとのことで帰ってきた。
ところが、三十年のひるも夜も、馬から下りるひまがなく、とうとうからだが鞍につき、そのまた鞍が馬について、馬とひとつになってしまった。おまけに、その顔や手に、灰色をしたふしぎなものが、まるでいちめん生えていた。
頼るは、リンパー・リンプー・リンポー先生・・・・・・三人兄弟の医者だけだ!
宮沢賢治の物語世界に、現代を代表する個性豊かな画家たちが向き合い、絵本化したミキハウスの『宮沢賢治絵本シリーズ』は、江國香織や工藤直子を見出した論客・今江祥智氏から「出会うべき作品に、出会うべき画家が出会っている。白眉である!」と最高の評価を受けました。当シリーズは、1987年に「注文の多い料理店」絵:スズキコージ氏の刊行からはじまりました。
そして2021年、35タイトル目にして再び、スズキコージ氏に傑作を授けていただきました。
今後も刊行を続け、50タイトルを目指してまいります。
この書籍を作った人
1896年岩手県花巻市に生まれる。盛岡高等農林学校農芸化学科卒業。十代の頃から短歌を書き始め、その後、農業研究家、農村指導者として活動しつつ文芸の道を志ざし、詩・童話へとその領域を広げながら創作を続けた。生前に刊行された詩集に『春と修羅』、童話集『注文の多い料理店』がある。彼の作品の殆どは没後に高く評価され多数の作品が刊行された。また、何度も全集が刊行された。1933年に37歳で病没。主な作品に『銀河鉄道の夜』『風の又三郎』『ポラーノの広場』『注文の多い料理店』『どんぐりと山猫』『よだかの星』『雪渡り』『やまなし』『セロひきのゴーシュ』他多数。
この書籍を作った人
1948年静岡県生まれ。絵本や挿画のほか、イラストレーターとしてポスター・壁画・舞台美術などでも活躍。絵本に『あつさのせい?』(福音館書店)や『うみのカラオケ』(クレヨンハウス)ほか、多数。『エンソくん きしゃにのる』(福音館書店)で小学館絵画賞、『やまのディスコ』(架空社)で絵本にっぽん賞、『おばけドライブ』(ビリケン出版)で講談社出版文化賞を受賞。画集やエッセイ『てのひらのほくろ村』(架空社)も。
さまざまなジャンルの医者である三兄弟。
人間の医者、馬羊の医者、草木の医者。草木の医者って植物を育てるのが得意なイメージかなぁとおもったのですが、かけこんできた将軍は顔から草が生えてしまった状態。
それだけでなく、馬と一体化しておりれなくなってしまっているという事態。
これは三兄弟のうでの見せどころ。
テンポよく進むストーリーと奇想天外な展開に目が離せません。
絵も迫力があり、とても魅力的。何度も読みたいと思いました。
(バーバショコラさん)
「注文の多い料理店」で、宮沢賢治の世界を見事に表現したスズキコージさん。多作で知られる宮沢賢治の作品の中でも、こちらは世間的にあまり知られていないお話で、この作品にスズキコージさんの絵をつけようと考えた出版社のセンスに思わず唸ってしまいました。
宮沢賢治とスズキココージ。強烈な個性がぶつかり合って、素晴らしい化学反応を見せてくれています。
(miki222さん)
30年間、馬から下りることなく砂漠から戻ってきた将軍ソンバーユ。なんと将軍の体と馬がくっついてしまって離れない!三人兄弟の医者とのやりとりが、おもしろかったです。壮大で不思議で、どこかユーモアもあるあるお話に、スズキコージさんの絵がぴったりあっていました。ページをめくるたびに、スズキさんらしい迫力の色彩。生まれた村に戻った将軍の最後、けむりがたちのぼっている場面に、しみじみしました。
(どくだみ茶さん)
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