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絵本ナビホーム  >  スペシャルコンテンツ  >  インタビュー  >  『白髪の国のアリス』発売記念 田村セツコさん&荒井良二さん対談【動画あり】

1960年代に『りぼん』や『なかよし』などのマンガ雑誌の「おしゃれページ」を担当し、1970年代には“セツコ・グッズ”で一世を風靡したイラストレーターの田村セツコさん。60年以上に渡り「かわいい」の伝道師として活躍し続ける田村さんのお姿は、往年のファンはもちろん、「かわいい」に敏感な10代、20代の読者に至るまで、多くの女性の憧れです。

田村さんの新刊『白髪しらがの国のアリス』(集英社)は、カラフルなイラスト、軽快な文章で紡がれるエッセイ、そして、これを毎日続ければ未来の田村セツコになれるかも?!……と期待の高まる「アリスの魔法練習帳」など、かわいいとお役立ち情報がぎゅっと詰まった一冊です。

今回、田村さんと旧知の仲である絵本作家の荒井良二さんとの対談が実現しました。実は、荒井良二さんは田村セツコさんの「先生」なのだとか。一体どういうことなのか、おふたりの出会いの話からインタビュースタートです。

田村セツコさん、荒井良二さん対談動画公開中

  • 白髪の国のアリス

    出版社からの内容紹介

    女性イラストレーターの草分け、80歳を超えてますます元気な田村セツコさんによる、読者参加型エッセイ本。紙とえんぴつがあれば幸せ、という心の健康法を伝授します。

    【おすすめポイント】
    1. 見て楽しい
    元祖「かわいい」著者の描き下ろしカラーイラストと手描き文字がいっぱい
    2.読んで楽しい
    元気になるエッセイは、シニア世代にも読みやすい大きな文字を使用
    3.書いて楽しい
    読者が書いて参加できる、ハッピーになる魔法10講座入り(書きやすい特別な紙使用)

    【著者からメッセージ】
    この世は、すてきなワンダーランドね。ボケるのなんて、怖くないわ。
    生きてる友だち、亡くなった友だち、みんな心強い応援団!!
    えっ年齢? 忘れちゃった!!
    たぶん20〜200歳の間ね。

この人にインタビューしました

田村 セツコ

田村 セツコ (たむらせつこ)

イラストレーター、エッセイスト。1938年東京生まれ。1960年代に『少女ブック』『りぼん』(集英社)『なかよし』(講談社)の表紙や“おしゃれページ”で活躍。1970年代には文具や小物などの“セツコ・グッズ”で一世を風靡。1980年以降、ポプラ社の名作童話に挿絵を描く。現在は絵日記教室の講師ほか、年に数回の個展、講演会などを開催。『あなたにあえてよかった』(興陽館)『人生はごちそう』(あさ出版)など著書多数。

この人にインタビューしました

荒井 良二

荒井 良二 (あらいりょうじ)

1956年山形県生まれ 日本大学芸術学部芸術学科卒業。 イラストレーションでは1986年玄光社主催の第4回チョイスに入選。1990年に処女作「MELODY」を発表し、絵本を作り始める。1991年に、世界的な絵本の新人賞である「キーツ賞」に『ユックリとジョジョニ』を日本代表として出展。1997年に『うそつきのつき』で第46回小学館児童出版文化賞を受賞、1999年に『なぞなぞのたび』でボローニャ国際児童図書展特別賞を受賞、『森の絵本』で講談社出版文化賞絵本賞を受賞。90年代を代表する絵本作家といわれる。そのほか 絵本の作品に『はじまりはじまり』(ブロンズ新社)『スースーとネルネル』(偕成社)『そのつもり』(講談社)『ルフランルフラン』(プチグラパブリッシング)などがある。2005年には、スウェーデンの児童少年文学賞である「アストリッド・リンドグレーン記念文学賞」を、2006年に「スキマの国のポルタ」で文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞を受賞。

ふたりの関係は、「リスペクトしながら、リスペクトしない」

─── 今日は、貴重な機会をいただきありがとうございます。お二人とも久しぶりの再会だと伺っていますが、お二人がはじめて出会ったのは、いつでしたか?

荒井:出会い、出会いは……横浜ですか?

田村:私、覚えています。あれは、江戸時代です(笑)。

荒井:ペリーが来る前ですかね(笑)。

田村:そうそう……というのは冗談で (笑)。私、はっきりと覚えています。あれは私がシーモアグラスというカフェでお茶をしていたとき。ふと見たら、お店にチラシが貼ってあったんです。それは「荒井良二 ぼくの絵本塾」という横浜のカルチャーセンターで開講する絵本講座の案内でした。 私、荒井良二さんの『スースーとネルネル』(偕成社)が大好きで、その荒井良二さんの講座があると知って「ええっ!」と大興奮。すぐに申し込みをしました。

荒井:思い出しましたよ。ぼくは初めての連続講座だったんだけど、名簿に「田村セツコ」の名前を見つけて、スタッフの人に聞きましたもの。「田村セツコさんて、あの田村セツコさん?」って。ぼくらの世代のイラストレーターで田村セツコのことを知らない人はいませんでしたから。「なんで受講するんだろう? 間違いなんじゃないか」って、講座の当日までずっと思っていました。

田村:初回の講座はとにかく衝撃的。教室に入ってきた荒井先生は、開口一番「いやあ、絵本なんてさ、教えることないんだよな〜」ってぽつりとおっしゃったの。それを聞いて「うわぁ、面白いクラスに来た!」とうれしくなって、すぐ手元のノートに先生の似顔絵とそのセリフを描きました。

─── 荒井さんから見た、田村セツコさんの第一印象はいかがでしたか?

荒井:会うまでは、真面目すぎて怖い人なのかなって、思っていました。だって、すでに第一線で活躍している人なのに、ぼくの絵本講座を受講って……。変なことを言ったら怒られるんじゃないかってドキドキしていましたね。 でも、会ってみたら、セツコさんは相手の緊張をスッとほぐしてくれるような人でした。緊張感がないっていうとおかしいんですけど、相手が「普段の自分っぽく振舞っていいんだな」って気を許すような雰囲気を醸し出しているんですよ。 だから、ぼくも「リスペクトしながら、リスペクトしない」みたいな。同じ土俵にいるっていう感覚は、今も続いていますね。

田村:それは荒井先生もそうなんですよ。荒井先生も相手の緊張をほぐしてくださる方ですから、講座を受講している生徒はみんな先生にタメ口(笑)。先生のことを尊敬して敬語を使うのは私くらいですよ。

荒井:そういえば、そうだねぇ(笑)。

田村:実は当時の私は、親の介護とかがあって結構暗めの時期だったんです。でも、先生の講座に通って価値観がね、もうグラグラっと変わりました。何を見ても楽しくなりましたし、呼吸が楽になって。それから「日常はジャーニー、旅だ」っていう先生の教えを受けて、目の前がぱああって開いた感じになりました。「頭を使うな、手を動かせ」とか。電車に乗ってもね、何をしてもすごい楽しくなって。あの講座で私、生活って自由なんだって教えていただきました。

マイブームは白髪のコラージュ人形を作ること?

─── 荒井良二さんの絵本講座に通われていた田村さんも、その後、絵日記講座の講師として、長年、生徒さんに教えていらっしゃいますね。新刊『白髪の国のアリス』の1章は、絵日記教室のことを書いたイラストレーターの小泉晃子さんとの共作連載「白髪のアリス絵日記教室」(雑誌『青春と読書』)のカラーページをまとめたものですね。

田村:そうです。「白髪のアリス絵日記教室」で私はカラーイラストとポエムを、小泉晃子さんは絵日記教室での私の様子を紹介するイラストエッセイを担当してくれました。連載のときから、私の担当編集者のトマトちゃんは、これを1冊の本にまとめることを考えていてくれたんです。

「1章 アリスのポエム」より

─── 連載されていたイラストは、1章「アリスのポエム」として掲載されていますが、どのイラストもカラフルでとてもかわいくて、そこに添えられた手描きのポエムもすごくポジティブになれる。おまじないの言葉みたいにリズミカルで、毎日声に出して読みたくなります。荒井さんは本の帯にコメントを寄せていらっしゃいますが、最初に読んだとき、どう感じましたか?

荒井:いやぁ、セツコさんそのまんまという感じがしましたね。イラストにもエッセイにも、気張ることのない、そのまんまのセツコさんが出ているような感じがしました。

─── 私は、手に取ってまず、タイトルにビックリしたんです。「え、白髪しらがの国なの?」と……。「白髪」って、ちょっとネガティブなイメージを持つ人も多いですよね……。

荒井:たいていの人はビックリするよね。

田村:やった! ビックリしていただけたらうれしいです。私ね、とにかく今、シニア世代に向けた取材を受けることが多いんですよ。もちろん私も年々、物忘れとか増えてきましたけどね。じゃあそれが悲しいかというと、そうは思えなくて。だって、100歳を過ぎても若い人と同じような頭だったら不自然ですよね。だから、「白髪」なんです。私最近ね、白髪のお人形ばかり作っているの。

田村セツコさん制作の白髪の人形

田村:この白髪は、家にあった包み紙を破いてつけているのよ。普通はこういう包み紙は捨てるじゃない。でも、「あ、これ白髪だわ」って、ペタペタ―って。

─── 3章「アリスの魔法練習帳」に「手芸 コラージュ人形を作る」がありますが、実物を見ると、すごいインパクトがあって、何よりとってもかわいいですね!

「3章 アリスの魔法練習帳」より「コラージュ人形を作る」

今までにない読者参加型エッセイ本。田村セツコさんとの共作が実現!

田村:3章の話になったのでお伝えするとね、この本が今まで出版した本と違うところは「参加型」ってことなんです。編集者のトマトちゃんと話し合って、初期のマンガ雑誌のような、情報満載なものを作ろうって。だから、イラストもあって、エッセイもあって、読むだけじゃなくて描きこむページも入れちゃおう。それもお勉強っぽい感じではなく、見ていて自然と鉛筆を持って描きこみたくなっちゃうような、私との共作ができるページを……ということで3章が生まれたんです。

─── 絵本ナビスタッフの間では「Lesson8 わがままかるた」が人気でした。

田村:そうなの? 実はこの「わがままかるた」には元ネタがあるの。このページのイラストを描いている小泉晃子さんのお母さん、もう亡くなってしまったのですが、小泉フサコさんというマンガ家で、彼女と一緒に「いじわるかるた」という作品を描いたことがあるんです。今回、娘の小泉晃子さんにも『白髪の国のアリス』に参加していただくことが決まったとき、真っ先に「いじわるかるた」を復活させたら面白いんじゃないって言ったの。母と娘の親子共演みたいでしょ。

荒井:この小泉晃子さんの絵もいいですよね。静かでおしとやかで、でも芯が強い感じ……。

田村:さすが先生! そうなんですよ〜。おっとりしてるけど面白いの、必ず笑えるの!

「3章 アリスの魔法練習帳」より「わがままかるた」

─── 「わがままかるた」は小泉フサコさんと晃子さんの親子共演であり、田村さんと小泉さんの師弟共演でもあるんですね。とても思い出深いページですね。

田村:よかった〜。それでね、寝たきりの人もベッドの中で書けるようにって思っているの。私、結構ベッドで仕事をすることもあるんです(笑)。もし、今後もう起きられないということになったら、ベッドの上をワンダーランドにしたい。そこでなんでもできるようにって、今考えてるの。病院のベッドは衛生第一。お家のベッドはワンダーランド。

─── 読者が描きこめる3章は、描きこみやすいように白っぽい紙になっているんですね。エッセイのページは読み物用の目にやさしい紙で……。そう思って見てみると違いが分ります。

「3章 アリスの魔法練習帳」より「白髪のアリスのひとりごと」

田村:そうなんですよ。荒井先生は「すべてはトレーニングだから」とおっしゃっているの。だから、読者の皆さんもこの「練習帳」をトレーニングと思って、なんでも描きこんでみてね。

荒井:セツコさんてね、永遠の16歳みたいな人、とにかく吸収力がすごいんですよ。知らないうちに、色々なところへ好奇心が向かっていって。それをずっと続けていられる人。なかなかいないよね。

田村:ほんと? やった! またメモしちゃおう(笑)。名言集。

─── 私は、「Lesson5 アリス新聞」や「Lesson6 くいしんぼ物語」で紹介されている、田村さんの日常も驚きでした。

荒井:「葉っぱつきセロリ」とか「春雨スープ」とか、読むと「ええっ?」って思うけど、本当のことなんだよね?

田村:本当です、本当です。私としては、日ごろのルーティーンとかちょっと内緒にしておきたかったことがこの本で明るみに出ちゃった感じです(笑)。

シニアから若い世代まで、幅広い読者が共感する「アリスのエッセイ」

─── 1章の「アリスのポエム」、3章の「アリスの魔法練習帳」。そしてこの『白髪の国のアリス』のもうひとつの魅力が「アリスのエッセイ」ですね。お話を聞いていて感じたのですが、田村さんのエッセイは、ご本人がお話ししているような感じ。軽やかで話題も多方面に渡っていて、すぐそばに田村セツコさんを感じられる、とても楽しいです。私は「もしもピアノが自由に弾けたなら、どんなにうれしいことでしょう」ではじまる「あそび」が特に好きでした。

田村:私は音符が読めないし、ピアノが弾けないから、音楽と一緒に歩いてらっしゃる方は憧れの存在ですね。荒井先生はギターも弾けるし、ライブもしていらっしゃって、絵と音楽と一緒にある方ですよね。絵本の中の言葉も音楽的。くりかえしの言葉やリズム感とか。

荒井:ぼくは、なんでもかんでも習わなくてもいいかなって思うんだよね。楽器って、叩いたり吹いたりすれば音が出るわけで。モーツァルトを弾きたいとか目標があるなら別だけど、楽しみ方って色々あるんじゃないかなって思うのね。だから、セツコさんってなんだろう……「楽」を選ばない人だよね。「楽」をしない人。「楽」の上に「気」がついて、「気楽」にはなるんだけど。人を気楽にしてくれるし、セツコさん自身も気楽な部分のほうが、らしいんだと思う。だけど、セツコさんは「楽」を選ばない。だからと言って困難な道を選ぶわけじゃないんだけど、常にステップアップを考えてる。それはもう反射的にステップアップしようと思ってるんだろうね、きっとね。

田村:それは荒井先生に言われなければ、気づかなかったです。

─── 田村さんがまとっている、人を「気楽」にしてくれる雰囲気が、エッセイを通して読者にも伝わってきます。こういう風に考えて、生活に取り入れていけばいいんだと。シニアの方も若い方にも響くと思います。

田村:これは編集のトマトちゃんから聞いたのですが、『白髪の国のアリス』は当初、シニア世代に向けた作品にしようと企画を進めていたんですって。でも、実際に作品作りがはじまって、完成間近の校正紙を若い編集者や校閲の人に読んでもらったら、読者対象としてなかった若い人からも「感動しました」って感想が多かったそうです。聞けば、その人たちの親世代が私と同年代で、私のエッセイを読んで「うちの親もこういうことを考えているのか……」とすごく発見があったって。

─── そうですね。私も母が70代ですが、母親世代がこんな風に考えて楽しく過ごしてくれているなら、ちょっとホッとするというか。自分自身もこんな風に年齢を重ねていきたいなと思いました。

田村:エッセイにも書きましたが、私はありがたいことに、たまたま健康なんですよ。でも、親が急にぼけちゃったりすると、子どもたちは眉をひそめて「あのしっかりしたお母さんが……」なんて不安になると思うの。それは今までの情報がぎっしり入っていて、新しいものはもう入らないから削除してるだけ。「物忘れがひどい」とか大げさに言わないでほしいのね。むしろ、なんかのんびり、自由になって、だんだんアーティストに近づいているんですよ(笑)。本人にとっては楽しいことなのよ。全部を忘れてしまったわけじゃないから、過度な心配は、とんでもないと思う。とんでもない、とんでもない!……って、私、今の人って、色々なことをすごく真剣に悩んでいるように思うの。でもそれは、たまたま人間に生まれたから。せっかく「人間」という不思議で面白い生き物にたまたま生まれたんだから、気楽にエンジョイしたらどうでしょうって。

荒井:なんか面白いね。

田村:人間に生まれたことについて緊張して、深刻にとらえすぎてるから、もったいないと思うの。

荒井:セツコさんのそういう感覚、若いよね。それが『白髪の国のアリス』のエッセイにも書かれているから、若い世代にも響くんだと思う。

─── 荒井さんも、今の若い世代は、真面目に考えすぎていると思いますか?

荒井:考えすぎてるっていうか、なんか「レールが敷かれてる」っていう感覚が、昔よりももっともっとするかな。レールの本数は以前より増えたけど、やっぱりレールがあって、どのレールに乗ろうってことだけを考えてるような気がする。けど、セツコさんのエッセイは、レールとレールの隙間もあるんだっていうことをちゃんと教えてくれてるんだよね。

田村:私にレールのすき間を教えてくださったのは、荒井先生ですから(笑)。

荒井:そうですね。なんていうか、目的は達成されなかったけど、そこに至るプロセス、ちっちゃいかわいい石を見つけた! とか、こんなところ花咲いてたっけ? とか、そういう、目的じゃないプロセスっていうのを、ぼくはやりたいんだろうなって思うんですよ。

田村:レールに乗ってると、レールと目的地ばっかり見ちゃうから、せっかくまわりにスミレの花が咲いたりしてるのに気づかない。もったいないですよね。

荒井:スミレの花のことを考えただろうか……とか、そういう思いって、すぐ消え去るんだけど、そこに気持ちが行くこと自体が大事な気がするんだよね、ぼくは。

夢は紙おむつにイラストを採用されたい?

─── 『白髪の国のアリス』には田村さんのお気に入りなこと、気になっていることがたくさん紹介されていますが、最近、気になっていることは何かありますか?

田村:最近気になっていることは、さっきの白髪のお人形、あれをもっとメガネをかけたりして面白くすることでしょう……。あと、その材料探しで気づいたんだけど、紙おむつ。うちの母が亡くなって、紙おむつが余ったの。冬の寒い日に、もったいないからと思って穿いてみたのね。もう軽くてあったかくて、素晴らしいの。道を歩いていてもふわっふわね、飛ぶように歩けるの。だから紙おむつってすごいなって思って。あまり話題にされないから、ぜひ光を当ててほしいのね。とても衛生的だし、いいでしょ、紙おむつ。白髪のアリスっぽくて(笑)。

荒井:いいね! せっかくならセツコさんの絵柄で商品化されほしいね。紙おむつメーカーにプレゼンしたほうがいいんじゃないですか(笑)。

こんなにかわいい大人用おむつがあったらワクワクしますね

─── たしかに、赤ちゃん用の紙おむつは色々なイラストがあってカラフルでかわいいですが、大人用の紙おむつはまだまだ事務的ですよね。田村セツコさんのイラストがついた紙おむつ、発売されたら多くの方が手に取ると思います。 今回は新作『白髪の国のアリス』のお話から紙おむつまで、本当にたくさんのお話を聞かせていただきました。 最後に、改めて『白髪の国のアリス』のおすすめ、絵本ナビユーザーへのメッセージをいただけますか?

田村:『白髪の国のアリス』、とっても楽しい本なので、是非是非お手に取ってください。開けてみないと分からない、あの『ふしぎの国のアリス』に勝るとも劣らない、すごいびっくりするページがいっぱい待ち受けてます。普通の本は一方的に読むだけですが、この『白髪の国のアリス』は、読者の方も参加できる「参加型エッセイ本」です。いっぱい描きこんでもらって、白髪になるっていうことをおおいに楽しんでいただければ嬉しいです。

─── ありがとうございます。お二人のおかげで、絵本ナビがパワースポットになったみたい(笑)。たくさんパワーをいただけました。『白髪の国のアリス』を読んで、私たちもワンダーランドに飛び込んでみたいと思います。

取材・文:木村春子(絵本ナビ)                      
撮影:所靖子

集英社 学芸編集部

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