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絵本紹介

2022.11.28

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毎日“地上の”学校に通う『さかなくん』の丁寧な暮らしぶりを絵で堪能♪<ブランニュープラチナブック>

しおたにまみこさんの綿密な筆致と多様性のある世界観に引きこまれる、ユーモアたっぷりのおはなし

  • さかなくん

    みどころ

    さかなが水の外に出て、学校に通うとしたら……? 今注目の絵本作家、しおたにまみこさんが繊細なユーモアを込めて描く、小学生のさかなくんのおはなしです。

    さかなくんが学校に通うには、ゴムのズボンをはいて、水が入ったガラスのヘルメットをかぶり、ひれにはクリームを塗って……と大仕事。ズボンはぴちぴちだし、ヘルメットは重くて大変です。けれども、さかなくんは、歩くとき靴がきゅっきゅっと鳴ったり、学校で過ごす時間が好きなのです。ただ、1つ嫌いなのが体育で、さかなくんはみんなのように走ろうとしますが、リレーで転んでしまって……。

    『たまごのはなし』(ブロンズ新社)で第28回ブラチスラバ世界絵本原画展(BIB2021)金牌、第27回日本絵本賞大賞を受賞したしおたにまみこさん。さかなくんがどんな部屋に住み、どんなふうに身支度して出かけるのか……。暮らしを描き込むリアルさが独特で、子ども心をくすぐります。「さかなが走るなんて!?」と思うけれど、転んでヘルメットが地面に「ごーん」とぶつかる描写もまたリアル。そして足びれが「ぽん」と腫れてしまい、おうちに帰って「むっすり」する……言葉の響きもじんわり魅力的です。

    私たちと似ていて、だけど違う、さかなくんの世界。読み終えたら、さかなくんの淡々として「むっすり」する姿に、ふふっとおかしくなったり、友だちの友情に勇気づけられたり。なんだか心のやわらかいところを、ぷくぷくと水の泡でくすぐられるような、いい気持ちになる絵本です。

この書籍を作った人

しおたに まみこ

しおたに まみこ (しおたにまみこ)

1987年、千葉県生まれ。女子美術大学工芸学科卒業。背景美術制作会社勤務を経て、絵本作家となる。はじめて制作した絵本『やねうらおばけ』が、2014年第15回ピンポイント絵本コンペ優秀賞を受賞。繊細な鉛筆画で描き出す独特の世界が、読者を引きつける。作品に『そらからきたこいし』『やねうらべやのおばけ』(ともに偕成社)などがある。東京都在住。

レビューをご紹介

ダイバーシティ

この絵本の世界は、ものすごいダイバーシティ!
それぞれの特性を理解し、尊重して、みんなが過ごしている。
地球上で暮らす生き物が、みな同じ陸にある小学校に通ったら…。水に住む生き物は、どう過ごす?

どんな世界か気になった方は、ぜひ手に取ってみて下さい。

さかなくん視点から、どうやって陸で学校生活を送っているのかがわかり、大嫌いな体育の授業も描かれます。

うちの子は、「さかなくんは、たいいくが だいきらいなのです。」と読んだところで、すかさず、
「えっ?!たいいく、楽しいのに?」と言っていました。その後の話を聞いて、自分と同じ気持ちではない子(さかなくん)もいるということが分かったようです。

それぞれの個性が目に見えるもの/見えないものどうであれ、お互いについて考え、相手の気持ちに寄り添う心を持つことで、みんなが生きやすい世界になるのでは…と、読んでいて思いました。

我が子の成長において、この絵本が、自分とは違う人がいること、みんなが生きやすくするにはどうしたら良いか等を考えるきっかけとなってくれればと思います。

(うさぎのタンタンさん)

ユニークな世界観と美しい絵が印象的

表紙の「さかなくん」の絵を見てとても気になった作品でした。


実際に読んで見ると魚だけでなく他の生き物も人間と同じ生活をしている世界が描かれています。どんな生き物がいるのか探すのもおもしろいですが、やはり水の中でしか生きられない魚をヘルメットをかぶせて登場させるとは、作者の発想力に脱帽です。

静かですが目を引くユニークな世界観が普通に描かれていて引き込まれていきます。魚を水の中から外に出すために変な格好にしちゃうけど、でもそれを「かっこいい」と言わせているところも、いいなと思います。苦手なことも工夫で乗り切れば、気持ちも明るくなります。でも、かけっこでローラースケートは、いささか反則のような気もしますけどね……(笑)。


とにかく、しおたにさんの世界観と絵がとても好きです。この作品は落ち着いた色彩も美しいです。

(みわっこさん)

絵本ナビがおすすめする「ブランニュープラチナブック」(2022年11月選定)からご紹介

ブランニュープラチナブックとは……?

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「ブランニュープラチナブック」は、2000万人の絵本ナビ読者の評価と販売実績を得て、新しく「プラチナブック」に仲間入りした注目の人気作品。作品を推す読者のコメントを読むと、選ばれた理由がわかります。

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