谷川俊太郎さん推薦! 黒い夜の森を捨て、旅に出る動物たち……移民の旅の現実を描くサイレント絵本
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絵本紹介
2021.07.08
絵本ナビに寄せられたレビュー評価、販売実績など、独自のロジックにより算出された人気ランキングのうち、上位1000作品を「絵本ナビプラチナブック」として選出し、対象作品に「プラチナブックメダル」の目印をつけてご案内しています。
「ブランニュープラチナブック」は、1900万人の絵本ナビ読者の評価と販売実績を得て、新しく「プラチナブック」に仲間入りした注目の人気作品。作品を推す読者のコメントを読むと、選ばれた理由がわかります。そんな2021年6月のニューフェイスを、読者の声と共にに紹介します。
出版社からの内容紹介
いつも仲良しの友だちと今日は大げんか。
もう口なんかきいてやるもんか、と思ったけれど、やっぱり気になって仕方がない。
劇的な構成で子どもの心理を的確に描いています。ロングセラーです。
5歳の息子には、いつも一緒の親友がいます。保育園ではもちろん、週末も一緒に遊び、時にはお互いお泊りまでし合う大親友。でもけっこう、けんかも多いんです。「もう俺んち来るな!」とか「もう一緒に遊ばないもんね! イーだ!」とか。そしてひょんなことから親も気づかないうちにいつの間にか仲直り♪
この絵本はまさにそんな息子たちそのもの! 表題に惹かれて図書館から借りてきましたが、よく見ると見たことあるような絵。センダックの作品だったことに読んだ後に気づきました。けんかばっかりでもやっぱり大の仲良しの二人。そんな友達をもつ子供たちにぜひお勧めしたい一冊です。(ムスカンさん 30代・ママ)
登場するのは、ぼくとジェームスの二人だけ。とても仲良しなのに、ささいなことでけんか。でも、直ぐに仲直りというとてもシンプルなお話です。こうした子どもの心理描写が抜群に上手です。恐らく、多くの子供が共鳴できることでしょう。それにも増して素晴らしかったのは、センダックの絵。色は赤と緑しか使用していないのですが、実に表情豊に描ききっています。
そして、構図の巧みさ。ぼくが、ジェームスを嫌いなのさというシーンは、御互いが背を向けあう構図で、この短い絵本の中に3回も挿入しています。実に考えられた図式になっていて、センダックの力量に改めて脱帽です。今まで読んだセンダックの作品で一番好きな作品になりました。
1961年の作品ですが、今も読み続けられているのも納得してしまう秀作です。(ジュンイチさん 40代・パパ)
この書籍を作った人
アメリカ、イリノイ州生まれ。大学卒業後、保育園に勤めているときに絵本の楽しさを知り、作品を書くようになる。初めての絵本『木はいいなあ』によりコルデコット賞を受賞。そのほかの作品に、センダックと組んだ『きみなんかだいきらいさ』や、幼年童話『あのね、わたしのたからものはね』などがある。
この書籍を作った人
1928年アメリカ ニューヨーク生まれ。アート・スチューデンツ・リーグに学ぶ。『かいじゅうたちのいるところ』(冨山房)でコールデコット賞を受賞、その他『まよなかのだいどころ』『まどのそとのそのまたむこう』(冨山房)、『ロージーちゃんのひみつ』(偕成社)、『そんなときなんていう?』(岩波書店刊)、『くつがあったらなにをする?』(福音館書店刊)、『ミリー』(ほるぷ出版)他多数の作品がある。国際アンデルセン賞、ローラ・インガルス・ワイルダー賞、アストリッド・リンドグレーン記念文学賞などを受賞。
この書籍を作った人
東京都生まれ。作家・翻訳家。早稲田大学卒業後、出版社に勤務。その後、児童文学の創作と翻訳をはじめる。創作絵本に『3じのおちゃにきてください』『まいごのまめのつる』(ともに、福音館書店)、訳書に『3びきのかわいいオオカミ』『きみなんかだいきらいさ』(ともに、冨山房)、『はがぬけたらどうするの?せかいのこどもたちのはなし』『クレンショーがあらわれて』(ともに、フレーベル館)、『ふくろのなかにはなにがある?』(ほるぷ出版)などがある。