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絵本ナビホーム  >  スペシャルコンテンツ  >  インタビュー  >  コロッケ ころころ ころっころ〜『コロッケです。』 西村敏雄さんインタビュー

今年でデビュー13年目です!

───西村さんは『バルバルさん』で絵本作家デビューをされましたが、いつから絵本作家を目指されていたのですか?

子どもが生まれてからですね。それまでは、インテリア関係でテキスタイルを作ったり、デザインを考える仕事を10年くらいやっていました。その仕事はクライアントがいて、クライアントの要望にあったものを作ることが大事だったので、あまり作家性の出せる仕事ではなかったんです。もっとぼく自身が面白いと思う作品を作っていきたいという考えと、自宅でできる仕事はないかと考えている中で絵本に行きつきました。

───絵本を描こうと思う前に、絵本について触れる機会はあったのですか?

子どもたちに妻が読み聞かせをしているところを見ているくらいですね。ぼくの小さいころは絵本が身近にはありませんでしたから。ただ、妻は絵本をたくさん持っていて、それを子どもたちに読み聞かせたりしていたので、自然と1960年〜70年代の絵本を見る機会は増えていましたね。

───『バルバルさん』は文章を奥様である、乾栄里子さんが書いていらっしゃるんですよね。

そうです。『バルバルさん』ともう一冊『もりのおふろ』のダミーを作って、福音館書店に持ち込みに行ったんです。そうしたら、『バルバルさん』を月刊絵本「こどものとも」に採用していただきました。2003年のことでした。

───デビュー作で一気に注目を集めたのですね。

そうですね。『バルバルさん』はとても評判が良かったです。でも、絵本は年に1、2冊くらいしか描けないので、まだまだ一人前の絵本作家とは言えませんでした。『バルバルさん』がハードカバーになっていままでよりさらに多くの方に受け入れてもらえたのが2008年。その後、2009年に『うんこ!』が出版されて、そこから絵本作家として一本立ちできたような感じです。

───『うんこ!』は「第3回MOE絵本屋さん大賞2010」や「第4回こどもの本大賞in九州」で1位を取るなど、子どもたちに大人気となりましたね。

そうですね。それまでは、絵本を描きつつ、商品デザインなどもやっていましたが、2008年以降は絵本の仕事一本で続けることができるようになりました。

───普段はどうやって絵本のプロットを考えているんですか。

今日、デビュー以降ずっとつけているネタ帳を持ってきました。ここに普段の中で思いついたちょっとした出来事や、先ほどの「コロッケ ころころ〜」のようなフレーズを書き溜めています。


絵本のアイディアの詰まった「ネタ帳」を見せていただきました。

───すごい、貴重なものですね。何冊くらいネタ帳があるのですか?

今、15冊になっていると思います。ネタ帳にはインパクトのあるフレーズ以外にも、キャラクターの設定とか、おじさんの顔のバリエーションとか気になったものは結構何でも描きますね。

───おじさんの顔のバリエーションがたまらないです(笑)。

ネタに困ったときなどに、これをめくって「あのとき、こんなことを考えていたのか」とか「今なら、このフレーズで絵本ができるかもしれないな」と考えています。

───15冊もあると、まだまだ絵本にしたいネタのストックはありますね。『コロッケです。』も元は学研の月刊絵本「おはなしプーカ」で出版されて、その後ハードカバーになって、本屋さんで買えるようになりました。月刊絵本のときはタイトルが違いましたよね。

『コロッケ コロコロ』というタイトルでした。市販化に当たって、「コロッケ ころころ」は作品中にたくさん出てくる言葉だし、ちょっとありきたりだと思い、もっとインパクトがあるタイトルを考えました。『コロッケです。』は「。」もポイントです。

───学研では『コロッケです。』のほかに『ライオンのすてきないえ』と『ブーブーブー どこいった』の3冊が出版されています。3冊とも初出は月刊絵本「おはなしプーカ」だったのですか?

そうです。3冊とも吉祥寺にあった「トムズボックス」の店主で編集者の土井章史さんに編集していただきました。「トムズボックス」は絵本作家の憧れの場所でしたから、ぼくがデビューしたばかりの頃、トムズボックスで個展を開催したくて、一度、作品を持ってお願いに行ったんです。そのときは、すでにトムズボックスの年間スケジュールが埋まっていて、個展を開催することはできなかったのですが、何年かたって、土井さんと学研の「おはなしプーカ」でお仕事をご一緒できたときは、とても嬉しかったです。

ライオンのすてきないえ』はライオンに家づくりを頼まれた大工のさるさん。でも、さるさんが寝ているうちに動物たちがやってきて、どんどん好き勝手に家づくりのお手伝いをはじめるというおはなし。『ブーブーブー どこいった』はさるのさるぼうが3匹のこぶたを探しに出かけるおはなし。どちらも言葉にリズムがあって、声に出して読むとより一層楽しめますね。

ありがとうございます。どちらも言葉のリズムと、読み終わった後に楽しくなるようなストーリーをと考えて作った作品なのでそういってもらえると嬉しいです。

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西村敏雄(にしむらとしお)

  • 愛知県生まれ。東京造形大学デザイン科卒。インテリアとテキスタイルのデザイナーとして活動後、絵本の創作を始める。第1回日本童画大賞優秀賞受賞。絵本に『バルバルさん』『もりのおふろ』『どうぶつサーカスはじまるよ』(福音館書店)、『どろぼうだっそうだいさくせん!』『もじもじさんのことば劇場 オノマトペの巻』(偕成社)、『そこにいますか―日常の短歌』(岩崎書店)、『うんこ!』(文溪堂)、『どうぶつぴったんことば』(くもん出版)他多数。

作品紹介

コロッケです。
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作:西村 敏雄
出版社:Gakken
ライオンのすてきないえ
ライオンのすてきないえの試し読みができます!
作・絵:西村 敏雄
出版社:Gakken
ブーブーブー どこいった
ブーブーブー どこいったの試し読みができます!
作:西村 敏雄
出版社:Gakken
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