
                            
                            	
                            
                                【連載】第2回 『できること おてつだい』の市居みかさん
                                
                                    
                             
                            
                            
                            
                                
                                
                                    あしたは運動会!と、みんなではりきって準備をしている『できること おてつだい』。いろんな動物たちがそれぞれに活躍するのがステキです。小学校の先生をされていたくすのきさんの思いがこめられたこの絵本、どんなふうにうまれてきたのでしょう?
作者のくすのきしげのりさんがインタビュアーになって、絵を描かれた市居みかさんにインタビュー!絵本制作についてや、子どもの頃のエピソードなど、お二人のやり取りをお楽しみください。
                                
                                
                                
                                
                                    ■ 『できること おてつだい』の制作について
                                
                                
                                
                                
                                    くすのきさん: 『
できることおてつだい』では、みんなが得意なことをがんばって、運動会の準備をすることができたのですが、市居さんご自身の長所や得意なことはなんだと思いますか?
絵を描くことはもちろんですが、それ以外のもので教えてください。
                                
 
                                
                                
                                
                                    市居さん: 知りたがりの聞きたがりなので、人にインタビューすることは得意というか、好きです。
                                
                                
                                
                                
                                    くすのきさん: では、今度ぼくへのインタビューもおねがいします!
絵本の中で、「できること おてつだい」といって、子どもたちみんなを認めてくれた先生。この先生のキャラクターをカメさんにしたのはなぜですか。
また、この本の中で、市居さん、おすすめの場面、お気に入りの絵があったら教えてください。
                                
                                
                                
                                
                                    市居さん: 反対をおしきって、カメにしてしまい、すみませんでした(笑)。
子どもたちをじっと静かに見守って、それぞれの子どものいいところをちゃんと見てくれる、そのイメージが大きなカメさんにぴったりだと思いました。
わたしのおすすめシーンは、サルくんが「ぼくに まかせて!」と手をあげるところです。ちょっと引っ込み思案なサルくんが、みんなにつられて、思わず声を出してしまうのがいいなあと思って。
                                
                                
                                
                                
                                
                                
                                
                                    くすのきさん: このシーン、ともだちはみんなびっくりしていますが、カメ先生は市居さんのイメージされたとおり、ゆったりほほえんで見守っていますね。さすが!
                                
                                
                                
                                
                                    ■ 市居さんの、子どもの頃の朝の思い出やエピソード
                                
                                
                                
                                
                                    くすのきさん: 小さかったころ、印象に残っている先生や先生とのエピソードがあったら教えてください。
                                
                                
                                
                                
                                    市居さん: 小学2年生のときに、産休の先生の代わりにきた若い女の先生は、西城秀樹ファンのキャピキャピギャル。あまり、うまく自分の外の世界に出て行けなかった私の図工の絵などをほめてくれて、家で作っていた豆絵本を見せると「おもしろいねー!」と、いい感じにほめてくれました。
先生となかよくなって、たくさんおしゃべりもするようになり、学校が100倍楽しくなりました。絵本もどんどん作って、ますます絵を描くのが好きになりました。
そのときの体験は私の根っこになっています。
                                
                                
                                
                                
                                    くすのきさん: ステキな先生ですね。
                                
                                
                                
                                
                                    ■ 絵本制作のアイディアやチャレンジしたいこと
                                
                                
                                
                                
                                    くすのきさん: 絵本のアイデアが生まれるのは、どんなところからですか? いつ、どんなときでしょう?
                                
                                
                                
                                
                                    市居さん: なにげなく描いた絵から,妄想(?)が広がって、お話になっていくことが多いです。
                                
                                
                                
                                
                                    くすのきさん: 何気なく描いた絵から思いが広がるという感じはぼくにもわかりますが、その世界を自分で描くことができるのは、とてもうらやましいです。
主人公に描いてみたいもの(人)はありますか? その理由も教えてください。
                                
                                
                                
                                
                                    市居さん: 人とちがうことをしていく人。
そういう人がこれからますますだいじになってくると思うからです。
                                
                                
                                
                                
                                    くすのきさん: なるほど! 自分というものをしっかりともっている人、ということですね。
これから挑戦したいことはありますか? お仕事でも、それ以外でも。
                                
                                
                                
                                
                                    市居さん: 新しく作った家の横に小さいギャラリー&カフェをこれから作ります。
できたら、ぜひ遊びにきてください。
                                
                                
                                
                                
                                    くすのきさん: いつか、そのギャラリーで、この絵本の原画展をしてください。見に行きますので。
市居さん、お話ありがとうございました!
                                
                                
                                
                                
                                    ───最後に市居みかさんのひみつを手書きコメントで大公開!
                                
                                
                                
                                
                                
                                
                                
                                    
                                
                                
		                            
                                        
		                            
		                            
                                        市居みか
1968年、兵庫県に生まれる。主な絵本の作品に、『ねこのピカリとまどのほし』(あかね書房)、『イモムシかいぎ』(小学館)、「こぶたのブルトン」シリーズ(アリス館)、『いっぽんみちをあるいていたら』(ひかりのくに)、さし絵の作品に、『とっておきのはいく』(PHP研究所)、『ケンタのとりのすだいさくせん』(文溪堂)、『からすとかばのかいすいよく』(理論社)など多数ある。音楽と朗読の会や、絵本作りワークショップなども開催している。
原画展情報!
『できること おてつだい』原画展
2016年7月7日?30日(木、金、土 12:00?19:00)
大阪・北浜 空色画房にて
7月16日(土)16:00? 市居みかさんのミニライブ・サイン会です。(入場無料)
ぜひ、いらしてください!
                                    
	                             
                                
                                
		                            
                                        
		                            
		                            
                                        くすのきしげのり
1961年徳島県生まれ。鳴門市在住。小学校教諭、鳴門市立図書館副館長などを経て、現在は、児童文学を中心とする創作活動と講演活動を続けている。絵本『おこだでませんように』(小学館)が、2009年に全国青少年読書感想文コンクール課題図書に、2011年にはIBBY(国際児童図書評議会)障害児図書資料センターが発行する推薦本リストに選出される。同作品で第2回JBBY賞バリアフリー部門受賞。また、『ふくびき』(小学館)、『ともだちやもんな,ぼくら』(えほんの杜)と共に第3回ようちえん絵本大賞を受賞する。その他の絵本に『もぐらのサンディ』シリーズ@〜C(岩崎書店)、『あたたかい木』(佼成出版社)、『えんまのはいしゃ』(偕成社)、『みずいろのマフラー』(童心社)、『ええところ』(学研)、『メロディ』(ヤマハミュージックメディア)など多くの作品がある。