■読書推進運動協議会 リーフレット「2018若い人に贈る読書のすすめ 〜成人・卒業ー新たな一歩を踏み出したフレッシュなあなたに〜」掲載
不治の病の父親とその家族が向き合う最期の優しい日々――
ドイツの語り部ラフィク・シャミのパートナーでもあり、
画家・文筆家として活躍するロート・レープ初の邦訳小説。
死ぬこと、生きること、わかりあうこと、愛すること――
人生で大切なことのすべてがここにある。
それはある日、突然はじまった。癌だった。――腎細胞癌。
大家族を夢見たヒーロー(ヘルヴィッヒ)・ヴィーラント。
家族は増え、会社も経営し、人生は順調かに思えた。
ところが、自らの病をきっかけに、家族のほころびがつぎつぎとあらわになりはじめる。
5人の子供と孫たちが抱える悩みや問題の数々。
長女の家庭内不和、次女との軋轢、会社経営をめぐる長男とのすれちがい、
次男の会社の経営不振、非嫡出子を産んだ孫娘。
そして、最愛の妻とは、死について向かい合えず・・・。
家族とは何なのか、死を宣告されたときに、人は残りの時間をどうすごすのか、
あなたがヒーロー・ヴィーラントだったら?
あるいは、あなたが余命を宣告された患者の家族だったら・・・?
家族といえども個人。欠点もあれば、ぶつかりあうこともある。
不治の病のヒーローは、病と、そして崩壊しそうな家族とどう向き合うのか。家族たちの選択は?
それぞれの視点から語られる、心に響く「ある家族の物語」。
ヘルマンヘッセ賞はじめ、数々の賞を受賞したドイツを代表する作家ラフィク・シャミの妻にして、
装丁を手がける画家でもあるロート・レープの家族小説。
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