丸太の上をまっすぐ進んで、出会ったらじゃんけん。勝ったら進む、負けたらおりる。公園でかんちゃんとゆいちゃんは、大好きな遊び「どーん、じゃんけん」をすることに。
「よーい、どん!」
かんちゃんのかけ声で、二人は反対方向に向かって出発です。生い茂った葉っぱをよけると向こうからやってきたのは……おや? ゆいちゃんではなくて、きつねです。「どーん」と両手をぱちんと合わせて、「じゃんけん……ぽん!」
「やったあ!」
勝ったのはかんちゃん。前を向くと、いつの間にか丸太が遠くの方まで続いています。でも、勝ったら進むのです。丸太は池の上まで続いていき……。
子どもたちにとっては定番、大人にとっては懐かしい「どんじゃんけん」。いつもの公園ではじまった遊びは、気がつけば次々と動物たちに出会うファンタジーの世界へ。「勝ったら、負けたら、どうなるの?」ハラハラドキドキ、足だって震えちゃうくらい。けれど、思いがけない出会いもあったりして、なかなかの大冒険です。そんな日常のちょっぴり先にある素敵な出来事を描いているのは、人気の絵本作家ひがしちからさん。丸太の向こうから真剣にやってくる動物たちの姿の愛らしさといったら!
さて、かんちゃんはゆいちゃんに会うことができるのかな? 読み終わったら、さっそく真似して遊んでみてくださいね。どーん、じゃんけんぽん!
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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