中学年向けだと思うので、分量も長めでしたので、読み聞かせするのに五日ほどかかりました。
題名通りに、いたずらっ子のオーチス。
後半では、友だちにも愛想をつかされているようで、大丈夫なのかな?なんて、親の視点で読んでしまいました。
子どもの頃なら、オーチスの腕白ぶりに拍手かっさいを送ったのかもしれませんが、時が経つと、親の目線でこの子の行く末が心配になりました。
大人になって、児童書に感情移入して読むのではなく、少し俯瞰した目で読むようになったことが、成長したことでもあり、少し寂しくもあります。
息子は子どもの視点で読んでいたので、とても楽しめたようです。
一番おもしろかったのは、「オーチスと科学実験」というお話でした。
二匹のネズミで食糧を変えて体重を計ります。食べ物と栄養状態の関係を実験によって検証しようというのですが、オーチスがいるのですから、ただですむはずもありません。
先がとても気になりましたが、思わぬどんでん返しがあり驚きました。
何をしても懲りないオーチスですが、お母さんがもう少しオーチスに目を向けてくれたらと思わずにいられませんでした。
いたずらっ子というのは、自分の心の中に制御不能な気持ちを抱えているらしいことは理解できました。
オーチスの心理描写については、とても克明に描かれていてよくわかりました。
松岡享子さんの訳も読みやすかったです。 (はなびやさん 40代・ママ 男の子7歳)
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