ゴミ箱ロボットは、ゴミを拾いあつめようとするロボットです。でもアームがないので、自分ではゴミを拾えません。ただヨタヨタ歩きまわり、ゴミがあるとじっと見つめるーーそれだけ。このロボットがゴミを集めるには、どうしたらいいでしょうか?
また、こんなロボットもいます。子どもたちに昔話の「ももたろう」を語り聞かせようとしますが、ところどころで大事な言葉を忘れてしまうのです。「どんぶらこ、どんぶらこ、と、えーと、あれっ、なにが流れてきたんだっけ?」最後まで話しきるには、なにが必要でしょうか?
この本に出てくるのは、こんなふうに苦手なことや弱点が多いロボットばかりです。モジモジ、オドオド、モゾモゾ、キョロキョロと、どこか自分の行動に確信がもてないようす……。でもおもしろいことに、そんなロボットを目にすると、どこからか助けてあげようとする人が現れるのです。
いったいどうして人は弱いロボットを助けたくなるのでしょうか? そこを掘り下げていくと、そもそもわたしたち人間が普段どのようにふるまっているか、まわりの人とどのように関わっているか、ということが見えてきます。そして、「弱さ」が発揮する意外なチカラに気づくきっかけにもなるのです。
さあ、あなたも弱いロボットに出会ってみてください。なにを感じるでしょうか?
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