火の神から火を与えられたニンゲンたち、火の神は1つ約束をした。「火を使って殺し合いをしてはならぬ」と…。ニンゲンにとって火とは何か。宇宙や神話という永い時間の中で考えてみたいという思いからできた絵本。
表紙の絵にただならぬ迫力を感じます。
3.11原発事故を見据えた作品となっています。
古代、ニンゲンが火を得るところから話は始まります。
火の神は微力なニンゲンたちを哀れみ、
ニンゲンの「知恵」を信じ、「火を使って殺し合いをしてはならぬ」という条件付で、
火を与えるのです。
ところが、便利な火によって豊かになるにつれ、
ニンゲンは最初の教えを忘れ、争いを始めたのです。
裏切られた火の神の声が、天災を引き起こします。
ラストの言葉が余韻を残します。
ニンゲンの「魂」を信じる。
とても心に響きます。
大震災後の東北に何度も出かけ、感じたものがにじみ出ている作品だと思います。 (レイラさん 40代・ママ 男の子18歳、男の子16歳)
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