宮沢賢治さんの作品に
100%オレンジの及川賢治さんの絵がとてもよく合っていると思います。
読み出すと 最初のページから
この作品の舞台である丘に一瞬にして引き込まれました。
そして、文章だけからじゃなく
絵からもこの作品の良さが伝わってくる感じがしました。
(「あっ、賢治、賢治だ〜」なんて
絵本を開く前からワクワクだったりもしました(笑))
銀杏の実が いちょうの木から離れていく
旅立ちの日の朝のお話です。
そして、物語は
いちょうの木をお母さん、
銀杏の実を子ども達となぞらえて展開していきます。
不安な気持ちを抱えながらも
その時に向かってけなげに準備をする子ども達。
子ども達との別れを悲しみ
葉を全部落としてしまったお母さん。
子どもらの可愛らしさと成長の影にある
お母さんの寂しさとせつなさを感じるお話でした。
いちょうの木の下に佇み 枝葉を見上げ
賢治さんと同じ想いにふけってみたくなったりもしました。