この本も光吉夏弥さん訳の本を検索して見つけたものです。
ルーマニアの昔話は読んだことがないと思っていたのですが「りこうなおきさき」は絵本でも読んだことがありました。
あとがきによると、ルーマニアは最近まで識字率が高くなかったようで、聞いて伝える昔話が残ったようなのです。
由来物が多かった気がします。カメ、ウグイス、キツツキなどの由来ですが、こうした由来は世界各地にあって土地ごとに違うので惹かれます。
私が気に入ったのは「みにくいカラスの子」。人から自分の子どもは醜いと言われても親だけは美しいと思っていること、いわゆる親ばかですが、親ぐらいは自分の子どもはかわいいと思っていること、それは大切だし、子どもたちにも伝えてあげたいと思いました。
もし、ストーリーテリングで語る機会があれば、このお話は覚えてみたいです。
実際には目に見えない幸せと不幸せをきたならしい男に見立てる「しあわせとふしあわせ」もおもしろかったです。
初めて読むお話が多かったので、とてもおもしろかったです。
昔話は本当にいいですね。