石黒 ヒロユキさんと言えば、奥様の真木 文絵さんとの「ポットくんシリーズ」がつとに有名。
二宮 由紀子さんは、「トゥートとパドル」シリーズの訳者として知られています。
物語は、大きな鍋と小さな鍋が、出会うシーンから始まります。
二人は、事あるごとにお互いをけなしあいます。
大きい鍋は、小さい鍋を見下ろして「小さいの」
と言えば
水をためるシーンでは、
小さい鍋が、大きい鍋を見上げて「遅いの」
と言ったりという具合です。
そんなやり取りが続くのですが、調理しているのはスパゲッティ。
それぞれが役割を担ってスパゲッティが完成すると、お互いが幸せになるのです。
とても短いストーリーなのですが、二人のやり取りがほのぼのしているので、とても惹き付けられました。
大きい、小さいということは関係なく、自らの役割を果たすことが大切ということを諭してくれるような側面もあって、良い感じのお話だと思います。
石倉さんの擬人化した絵は、いつもながらに魅力的なものなので、小さなお子さんでも楽しめると思いました。