明るく、POPな色使いで描かれていますが、内容は「戦争」「征服」という重いテーマについてシニカルに書かれています。軍隊の力にものをいわせて、世界中の国を征服し続けていた大きな国。残りはあと1国。でも、あまりに小さすぎるその国には、軍隊すらありません。
小さな国の住人達は大きな国の軍隊を意外な方法で迎えます。
本当の強さとは何か、を考えさせられる絵本でした。征服した、と意気洋々と帰った兵隊達の心の中には、小さい国の歌や文化がしっかりと根付いています。そして大きな国の王様の心の中にも…。
お話が伝えようとすることが本当に理解できるのは、小学校中学年以上でしょうか。軽いタッチの絵柄ですが、心にずしんと感じさせる絵本でした。