小さなお化けシリーズ、第14作目。
何故か虫の居所が悪いノラ猫のボン。最初からアッチに因縁つけてきます。アッチはおばけなのに特別すごいことができないと言われ、図書館で本を探して、お化けの能力を研究(よくそんな本あったな)。そんな中、何者だかわからない妙なこどもが迷子になって、エっちゃんに保護された。誰とも言葉が通じないので、紙に絵を描いて交流を図るが…
今回のお話は、あちこちにツッコミどころがある。「その子はどこから来たの?」「どうしてそうなったの?」「これは何でできているの?」などと、いろいろ質問したいところが出てくる。うまい事、読者を飽きさせないように、想像力を壊さないように、絵もどうにでも判断できるような感じになっているようで、あれこれ空想して楽しみました。
肝心のハンバーガーは後半になってからやっと登場。「いつ出てくるのか?」と妙にハラハラしてしまった。料理番組風のお話の時もあれば、料理が物語の重要な小道具になっている時もあれば、料理と全然関係ないお話の時もあれば…アッチのシリーズはいろいろな話を楽しめます。
今回は、なんとSFモノ。ちょうど、本が発売されたのが1985年。70年代、80年代ごろの宇宙ブーム、オカルトブームの風に乗って、アッチたちも宇宙人に遭遇したんですねぇ…
当時を子どもとして過ごした一人としては、ちょっと懐かしい感じの宇宙人のファッション、ハンバーガーが定着し始めたころの昭和の町の雰囲気などを思い出して、物語と思い出と二重に楽しみました。
もちろん、そんなことは知らなくても、十分面白い内容。
夜眠れない大人も読んでみたらどうでしょうか?