まだペダルのない二輪車にのっている、主人公の「ぼく」。
お兄ちゃんやお友達は、本物の自転車に乗っていて、お兄ちゃんの1漕ぎは、ぼくの3蹴り。
ぼくはお兄ちゃん達についていこうとするけれど、とても、とても追いつかない。そんなぼくが経験したのは…。
ほんの数十分の出来事の中で、小さな「ぼく」の心の動きが、シビアに、ダイナミックに描かれています。子どもの視点というより、大人になった人がふり返って読む本なのかなぁと思いました。
「ぼく」のヘルメット、かたつむり、夕日だけが、赤く描かれ、それがとても印象的でした。