息子も私も大好きな「おしいれのぼうけん」の古田さん・田畑さんコンビの作品ですが,100ページを超える分厚さに,ずっと読むのをためらっていました。(寝る前に読むには,あまりにも長すぎる!)
最近になって,寝る前には半分しか読まない約束で,読み始めましたが,息子は「海賊ごっこ」に夢中になり,結局最後まで寝ないで聞いていました。
次の日は,海賊ごっこをやろうと大騒ぎ,息子も大好きな1冊になりました。
本の内容は,一番小さな女の子の「さくら」の成長の物語ですが,途中の「海賊ごっこ」の場面は,男の子(元男の子も含む)が夢中になる楽しさです。
保育園や子供たちの様子からは,当時の日本の貧しさを感じさせますが,それを吹き飛ばす,子供たちの元気に圧倒されます。
遊び疲れて寝ている子供たちの草と木と汗のにおい,それをうれしそうにのぞき込む,かまぼこ工場で働くお母さんの魚のにおい。
温かで,懐かしい世界がそこにあります。